« 有能、無能、勤勉、怠惰 | トップページ | コリィ、Slipknotの未来を語る »

2011/03/06

お役所仕事@ゼロスポーツ倒産

 破産ゼロスポーツが郵便EVを納品できなかった本当の理由-レスポンス
 http://response.jp/article/2011/03/02/152568.html
 EVベンチャー・ゼロスポーツが破産へ、随意契約の理解不足が原因か?-スラッシュドット・ジャパン
 http://slashdot.jp/article.pl?sid=11/03/04/0335208

 地方公務員になって5年、市民の方と接していると、役所と関わることが面倒くさい、煩わしい、という現実を知らずに役所に来る方もまだまだ多いのですよね。
 おそらく、面倒くさくなる理由は、主に2つ:
 1.担当者が無能または無気力で、制度と現実の調整をしようとしない
 2.公共性、公平性を確保するという観点から、「とりあえず」とか「結果オーライ」でのゴーが難しい

 で、1番は最近の公務員批判の典型的なパターンでもありますが、だから、3権分立の観点から、行政職員が積極的、主体的、能動的に判断を下して動いていくことが、本当に称賛されうべきことなのか、という議論があるワケです。
 首長や議員と違って、公務員は有権者による審判を受けないわけですから(一応、法律上は、選挙によって選ばれた首長に任命権があるわけですけど、別に選挙のたびごとに我々が任命されなおすわけでもないので)。

 おそらくは、小泉構造改革とかが象徴的なのだと思いますが、一昔前は、役所は個別企業と折衝することは、あまりなくて、業界団体だとか、特定の権益集団を窓口にしてきた結果、お互いが付き合い方に慣れてしまっていたので、組合だとかが弱体化されたり、そもそも過去、役所とまるで接点のなかった新規のお客さんが直接、役所と接触できるようになったことで、お互いに説明責任を全うできなくなった、という事情はあるのかな、と思います。
 そう考えれば、役所と民間事業者との齟齬、というのは、肯定的に捉えられるべきなのかなぁ、と。

 さて、ゼロスポーツさんに関しては、リーマンショック後の自動車産業テコ入れ策として、かなり政府主導で、EVブームに火を点けてきたワケですが、地方の自動車関連部品メーカ、修理工場へ勇気を与えるサクセスストーリー的に、ゼロスポーツさんの名前もしょっちゅう目にしていました。
 政府(経産省)にさんざん持ち上げられてきたゼロスポーツさんが、政府から(総務省から?)切られた、という視点を持たずに、今回の報道を読むと、まず大きく誤解をしそうな気がします。
 そういう意味で、レスポンスの記事は、だいぶ偏っていて、論点をずらしそうです。

 気になるのは、ベース車両をサンバーからハイゼットに変えようとした、という点です。どうしたって。

 スバルが軽自動車の生産中止するなんて、GMが持ってたスバル株をトヨタに売却したころからの既定路線であって、さも2010年の秋になって急に決まったかのような書き方をするのは、絶対におかしいでしょ。
 これ、レスポンスさんの08年4月の記事ですよ。

 なんか、だから、現実としては、開発中に何らかの不具合が生じて(レスポンスの記事中、車両変更の後段の内容が実は先にあって)、担当者ベースで納期延長の話し合いをしたのだけれど、郵政の上の方がノー、と言ったってのが真相じゃないのかな、と思います。
 ノーと言った理由は、現場の担当者の力量不足だとか、政治的な争いに巻き込まれたとか、色々、考えられますが、メインバンクに口座凍結されるってのも、よく分からない話で、意外とゼロスポーツ側が調子こいてて後ろから刺された、とかゆう線だって、もしかしたら、あるのかもしれません。

 公的な機関と組んで、大きな仕事をするときは、とにかく敵を作らないように、身を清くして仕事をしたいものです。悪気はなくても悪者にされることもあるからね。

 まあ、個人的には、車種変更の理由を供給停止にした時点で、正直、ゼロスポーツ側、郵政側双方の担当者の見識を疑うし、郵政側は少なくともゼロスポーツを守ろうとは思わなかった=見切りを付けたってコトじゃないかと思います。
 そもそも、当初の契約の仕方が、スバル製品をゼロスポーツが買って開発した上で郵政に納車、てゆうのが、まあ、通常の自動車購入を考えれば妥当な方法だとしても、実験的車両の導入って現実を考えたら、ちょっと契約として、どうなの? と思うし、郵政側は、そもそも、どうしてゼロスポーツみたいな大して実績のない会社とこんな契約をしちゃったのか“お役所への大量納入の経験が豊かとも思えず、経営面での育成支援も必要と思われるベンチャー企業を相手に、こういう形式の契約をしちゃったのか”、って点も追求されなきゃいかんでしょうね。

※11/03/07 下記のコメント欄に適切でない表現についてご指摘いただいたので、打ち消し線および、“ ”(ダブルクォーテーション)のとおり、より意図が伝わるような表現に訂正しました。
 ちなみに下調べもせず書いてて恐縮なんですが、契約額がいくらか知りませんけど、まあ、サンバー1台90万と考えても、×1,000台で、9億円、それに対して、今、wikipedia みたら、ゼロスポーツさんの年商が7億7400万円で、従業員数45人。やはり違約金どうこうの以前に、契約の時点でもっと慎重に検討すべきことがイッパイあったと思うんですけど、お互いに。

|

« 有能、無能、勤勉、怠惰 | トップページ | コリィ、Slipknotの未来を語る »

コメント

ゼロスポーツみたいな大して実績のない会社
実績が無いかなんてあなた知ってるんでしょうか?
いかにも知ってるようかに用に書かないで下さい。

そんな実績のないと言う会社に
郵政がお願いした時点で
郵政もどうかと思いますけどちがいますか?

投稿: 稲葉 | 2011/03/07 01:33

ブログ訪問ありがとうございます。

> 郵政がお願いした時点で
> 郵政もどうかと思いますけどちがいますか?

そういう意図で書いているつもり・・・だったんですが、伝わってないようでしたら、日本語がヘタクソですみません。

投稿: mordred | 2011/03/07 07:40

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30353/51048511

この記事へのトラックバック一覧です: お役所仕事@ゼロスポーツ倒産:

« 有能、無能、勤勉、怠惰 | トップページ | コリィ、Slipknotの未来を語る »